藻のお暇

アラサー無職の日常

あえて離職?生活防衛費を貯めてFIRE生活を疑似体験する選択肢

【この記事の要約】

 生活防衛費がある無職生活では、話題のFIRE後の生活を疑似体験できる。生活のために必要な労働からの解放が、何を解決してくれるか実感できるから、退職の選択肢の1つとしておすすめしたい。

 

この記事を書いた動機

 無職になって3か月目。今日は税金や公共料金の支払いで外に出たのですが、あまりにもいい天気でした。時間は14時30分ごろだったのですが、前の職場ではお昼ご飯も食べられないほど働きづめだったため、人が働いている時間にただ歩いているだけの自分に、この上ない幸せを感じました。思わず道の脇に咲いている花を写真に撮りたくなるくらいには...(笑)

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側溝に咲く小さな黄色い花

 そんな時にふと、「この無職生活はFIRE後の生活と似ているのでは…?」と感じたので、帰宅してすぐ文字に起こすことにしました。

 

FIREとは

 そもそもFIREとは何か?おそらく当ブログのこの記事にたどり着いてくださった方は、「FIRE」といったワードからたどり着かれたと想像しているので、あらためて説明するのもはばかられるのですが、FIRE(Financial Independence, Retire Early)とは、”経済的に独立して、生活のために必要な労働から早めに卒業すること“です。(今回の記事を書くにあたって、2018年11月に公開されたGIZMODOさんの記事を読ませて頂きましたので、下記掲載します。)

www.gizmodo.jp

 株などの投資活動で不労所得を得ることで、生活に必要な労働をしなくてすむ生活を目指すことが、アメリカのミレニアル世代でブームとなった(なっている?)ようです。最近よく耳にするのも、そのブームが今日本でも起きているからなのでしょう。

 無理して働かなくても生活できる資産がある。FIREとはつまり、「一生分の生活防衛費が確保できたこと」とも言い換えることができるのではないでしょうか。

 

無職生活がFIRE後の生活の疑似体験となり得るための条件

 FIREが「一生分の生活防衛費が確保できたこと」と定義すると、今の無職生活がFIRE後の生活と似ていると感じた理由は、今の生活が「期限付きの生活防衛費」を元に成り立っているからです。

 2020年末に彼氏の転勤についていくために退職しましたが、もちろん、ついていった先で転職する選択肢もありました。しかし、前職で長時間労働だったためしばらく仕事から離れたかった、退職後の社会保険の手続きを経験してみたかったという理由から(後者は変な理由ですよね…恥)、転職をせず無職期間を設けるという選択をしました。その選択ができたのも、無職でいられるだけの貯金があったことに他なりません。無職期間は半年を予定しました。在職中の生活費から半年間の生活費を見積もり、生活防衛費として確保しました。現在はこの防衛費を元に、上限を超えないようにやりくりしています。

 もしこの生活防衛費がなければ、親や彼氏など他人に養ってもらうことになるため、Financial Independence(経済的な独立)を果たしているとは言えないでしょう。一生分の生活防衛費はないが、半年間の生活防衛費はある。”半年間の期限付きFIRE"という意味で、「今の無職生活はFIREに似ているのでは?」という思いつきに至ったのでした。

 

2か月の無職生活を経て、FIREについて思うこと

 では、今の無職生活を期限付きFIREだと想定して、楽しい、むなしいと感じることについて個人的体験を書いてみます。

 

  • 楽しい→本を読むこと、散歩すること、節約をすること、体調管理をすること
  • むなしい→目標がないこと、正解が分からないこと、時間を無駄にしてしまうこと

 

 楽しいと感じる時は、自分の好きなことをしている時と、生活の役に立つことをしている時が多いです。在職中と違って、読書や散歩などについては時間や場所を気にせずできるため、自由さを楽しめます。また、元々派手な消費をするタイプではないのですが、仕事で疲れたことを理由に外食やコンビニ弁当で食事を済ますことが多かったため、食費がかさんだり痩せられなかったりしていました。無職になってからは、スーパーの安売り食材を探して自炊することを楽しんでいます。

 反対に、むなしいと感じる時は、制約がないこと、他の人とのかかわりがないことが原因になっていることが多いです。仕事と違って他人からやるべきことを与えられるわけではないため、自分で目標を作らないと、楽しいのかよく分からない時間を過ごすことになります。生活のむなしさについて、無職の人が周りにいないとなかなか共感してもらえないし、仕事と違って生活の正解は自分で決めないといけません。上手くいかない日は自己嫌悪に襲われやすいです。

 2か月間の体験を書き出してみると、時間が増えたことで楽しいことがより楽しめたり、長時間労働の弊害を解消できたりすると同時に、仕事があればなかった悩みも増えたということが分かりました。長時間労働で仕事を辞めたい…と思っていた時は、仕事をやめれば幸せになれる!くらいに思うこともありましたが、冷静に考えれば、離職が解決してくれることは限定的だということは分かります。何かに追い詰められていたり、しんどい気持ちでいっぱいの時は「○○さえあれば/なければ幸せなのに」と思いがちですが、「○○があること/ないことが何を解決してくれるか?」という問いかけが必要だったなと、この無職生活を経験してみて感じました。

 FIREが何を解決してくれるか考えられていれば、FIRE後の生活に向けて、正しい心構えと準備ができると思います。自分が実現しようとしていることがどんな幸せにつながるか考えることは、FIREを目指す場合だけでなく、様々な目標に向かって励む場合にも役に立つ考え方なのではと思っています。

 

離職期間をあえて作るのも悪くないかも

 以上、FIREをしたことがないただの無職の人間が、自身の無職生活とFIREを重ね合わせて語ってしまったことに申し訳なさありますが、FIREの疑似体験ができてよかったなと感じました。そもそもFIREというものが自分にできると思えていなかったのに対し、思いがけずその一片を味わえた気になれたからです。半年間だけでなくずっと今の生活の楽しさが続いたらと考えると、FIREできる方をとても羨ましく思いました!自分が実際にFIREできるかはさておいて、また生活防衛費を作って、FIREを疑似体験できたら楽しいだろうなと思います。

 今回の記事が、退職を考えている方へ参考になる記事になっていれば幸いです。また、FIRE未経験者がFIREについて語ってしまった点につきまして、FIREにお詳しい方からのご指摘ご意見等ございましたら、コメント頂けると幸いです…!

  ここまで読んで頂き、ありがとうございました。